我が家のNepenthesの栽培方法

 

 

 我が家の温室は軒下用温室なので広さも限られておりネペンテスの株は数株と少ないです。育てているネペンテスの特性は全部低地性の暑さに強い種類ばかりです。高地性のネペンテスも育ててみたいのですが冷房設備・ケースが無いとまともに生育させるのも難しそうなので我が家には1株もありません。ということでここで述べる栽培方法はすべて低地性のネペンテスの栽培について述べます。

 

〜入手〜
ネペンテスの入手先は夏なら園芸店の店頭販売でも手に入れられることが出来ます。多品種を集めるならばやはり通信販売ですね。私は主にJCPSか一正園から通信販売で入手しております。国内なら他に「山田食虫植物農園」で原種・交配種を問わずに販売されています。国内より安価な海外より輸入する手もありますが、数量を多めに頼むなどしないと逆に高くつくこともあり、置き場所が少ない私にとっては躊躇してしまいます。

〜入手後の手入れ〜
入手したらまず私は植え付けられている鉢より一回り大き目の鉢に鉢替えします。植え替えじゃないですよ(^^)。私の場合は入手したとき、用土が水ゴケであることがほとんどなので新しい水ゴケを根鉢周りを覆うようにして株を大きめの鉢に植えつけます。その後入手先の環境との違いを考慮して温室のやや日陰気味のところに置いてます。水遣りは表面の用土が乾き始めたらします。

 

その後のネペンテスの管理といえば・・・・入手後2週間ほどしたら日が差し込む置き場所に移します。これは通常の日照管理ですね。あとはほとんど一年中管理方法が一緒です。ですので栽培方法をまとめてみますと、

 

〜温度〜
ネペンテスは熱帯植物です。凍ってしまう温度では枯死してしまいます。ですので冬はもちろん加温してやります。冬季は私の軒下温室はネペンテス用にはしていないので(他に蘭も収納しています)、ネペンテスにとっては決して居心地の良くないと思いますが最低温度15℃以上にしています。厳寒期はもう少し下がるときもあり、加温不足気味なので今後改善せねば・・・(^^;

〜湿度〜
まずネペンテスの栽培で欠かせない管理の要素として空中湿度があります。現地の湿度はおそらく日本のように乾燥注意報が出たりするほどは空気は乾いてないと思います(自生地に行った事がないのでなんともいえないですが)。そこで季節にかかわらず保湿のため私はネペンテスは温室内に収納しています。しかし温室内に収納しただけでは湿度の確保はできないので加湿器を置いています。温室には2台の加湿器があり、一台はスチーム式加湿器、もう一台は超音波加湿器です。まあ、2台同時に運転させると逆に過湿になりすぎるので主に春〜秋は超音波加湿器で、冬はスチーム加湿器で加湿しています。特にスチーム加湿器は加温も出来るので冬は重宝してます(^^;両加湿器とも主に夜間に運転させて夜の湿度を高めます。自生地では夜間に湿度が上がり昼間は湿度も下がるそうだからです。まあ、当たり前のことですが・・・要するに湿度のメリハリを与えるということですね。

〜日照〜
基本的に温室の日照が良く当たる場所においています。ただしveitchii(低地性)だけは日照十分にすると生育があまり良くないようので、やや日陰気味の場所にしています。

 

 


N.rafflesianaの下袋

〜水やり〜
水遣りは基本的に手灌水です。特に着生種のveitchiiは根がいつも湿っていると具合が悪いかなと思い、そうしています。mirabilisは湿り気が好きなので用土の表面が乾き始める前に灌水しています。他種は乾き始めたら水を与えます。

〜肥料〜
以前は獲物がいない冬場のみに与えていました。捕虫袋の中に薄くした液体肥料を袋6分ぐらいになるまで注入していました。液肥を投与しても明確な効果というものも確認できなかったので今は肥料はやっていません。

〜用土〜
基本的に水ゴケのみです。着生種のveitchiiのみ水ゴケとオスマンダ(ゼンマイの根っこ)を混合しています。ただし、オスマンダは使用する前にあく抜きをしましょう。あく抜きは水に2日ほど沈めて置きます。

〜開花〜
我が家のネペンテスの株が元々少ないので開花した回数は数えるほどです。なぜか今まで咲いた株がすべて雌株ばかりで人工交配ができません(^^; 蕾は新葉が展開するとき見えてきます。まるで穂のようです。しだいに花茎を伸ばし、花茎の下から順次開花していきます。花は開花した直後より2日後ぐらいが良く黄色い花粉をだします。またガクからも蜜を出してきます。1つの花の寿命は1週間から10日間ぐらいです。花粉の保存は利くようで私は花をいくつか切除して袋に入れてから防湿材も入れ、密封して冷凍庫に保存しています。これで長期間は持つようです。新しく雄花が咲くのを待ちます。(^^;

 


雌花の開花

〜植え替え〜
ネペンテスの植え替えは頻繁には行っていません。せいぜい3〜4年に一回です。これはネペンテスの根が非常に弱いのであまりいじらないためです。今まで植わっていたのと同じ用土を用意し、前述の鉢替えの気持ちぐらいでやさしく植え込みます。念のため植え替え後は日照を控えめにします。植え替えの時期は高温が保てる6〜7月いっぱいがいいと思います。8月になると植え替え後すぐに秋が訪れるため根の回復が遅れるからです。

 

簡単に、我が家のネペンテスの栽培方法をまとめて見ました。また追加することが出てくると思うのでそのときにアップしたいと思います。最後にもう一つ、「ネペンテスは余りむやみに動かすな」です。もちろん生育に適さないことが出てきたら株を動かすことも必要ですが、生育が安定したら余り動かさないほうがいいと思います。生育が安定していることはその場所をネペンテスが気に入っているという事だからです。

 

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