我が家のイシモチソウの栽培方法

 

 

〜はじめに〜
イシモチソウ(Drosera peltata)は日本産唯一の球根を作るドロセラの仲間で、立ち上がる株姿から大変人気がある種類です。私もイシモチソウが大好きです。ただ残念なのはイシモチソウの入手が比較的難しいという事です。入手しても絶やしてしまっては次にいつ入手出来るか分かりませんので、イシモチソウを絶やさない栽培方法を紹介したいと思います。

〜置き場〜
日当たりの良い場所に置きます。半日以上が望ましいです。年中屋外で管理が出来ますが、氷点下に下がる厳冬期は軒下で管理します。

〜鉢〜
鉢は駄温鉢を使用します。大きさは5号鉢以上、出来れば6号鉢が良いでしょう。ある程度の大きさの駄温鉢を使用して鉢内の急な温度変化を防ぎます。鉢内の環境が急変する状態が続けば球根はストレスを受けますので注意します。駄温鉢を使用するのはプラスチック鉢より鉢内の温度変化が少ないからです。素焼き鉢は鉢の側面からも水分が蒸発し、用土の水分変化が激しくなるので避けたほうが無難です。

〜用土〜
赤玉土と鹿沼土の混合用土を使用します。用土の種類はイシモチソウは要求しませんが、比較的乾燥した湿地で自生していますので、水はけが良い用土を使用します。

〜水やり〜
球根が発芽する季節から少しだけ意識して水やりをするようにします。ただし用土が常に濡れている状態ではなく、少し湿り気があるかな?という程度で、用土の表面が乾燥する事もしばしばです。先にも述べましたが、イシモチソウは比較的乾燥した湿地で見られるので、多湿は好みません。生育期間外はほとんど水やりをする事はなく、水やりは雨に任せている事がほとんどです。

〜植替え〜
以前は植え替えをしていましたが、現在は植え替えを行っていません(2016年から2020年現在まで4年間)。鉢内環境を安定させた方がイシモチソウに良いのではと考えが変わり、現在は定期的な植え替えを行っていません。植え替えを行う際は、自生地に生えていた小型イネ科の植物を同居させてやると鉢内環境が安定するようです(別鉢実績より)。

〜肥料〜
豪州産球根ドロセラと同様に肥料を与えています。置き肥でマグァンプをやや少なめに与えます。液肥も良いですが、時々与えるのを忘れる事があるので、置き肥にしています。肥料は株から少し放した場所に置きます。休眠後は新たに置き肥はやりません。ただし休眠後2週間ほどはまだ地下部で球根が太ろうとしているのでその間だけは液肥を与えて肥料が効いている状態にします。

この手法で毎年イシモチソウを栽培していますと劇的に株が殖えるというわけではありませんが、少しずつ殖えますので(もちろん殖えない年もあります)、上手くいかない方は一度試してみてください。

 

 


イシモチソウ(産地不明)


滋賀県に自生するイシモチソウ



捕虫葉



自生地の植物と混生して栽培


 


 

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2011年4月3日 記載
2012年3月24日 加筆訂正
2020年5月10日 一部改訂、画像追加

To be continude....