ケアンズ皆既日食 



帰国へ

 アマルーから出発するバスは予定より早めに到着し、10時半に出発した。皆、奇跡的に観られた今回の皆既日食に大変満足しているようである。バスが出発すると皆、夜通しで観測準備をしていた疲れや、無事観測出来た安心感等で寝入ってしまうツアー客が多かった。私はアマルーからケアンズ市内の宿泊ホテルの道のりの車窓風景をビデオで撮影していた。
 ホテルに着いたのが、11時半だった。15時40分の飛行機でケアンズを発つため、ホテル出発が13時30分と添乗員から指示があった。まだ2時間あるので外で昼食を摂る事にした。もちろん相部屋の人とである。ケアンズセントラルにもフードコートがあったので、そちらで昼食を摂った。フードコートにSUBWAYがあった。私達はSUBWAYでサンドイッチを食べた。なんでもオーストラリアでは1000店舗以上ある有名なファーストフードのお店のようだ。私はここでもシーフードのサンドイッチを注文した。味は美味しく、また値段も安かったので気に入った。昼食後もまだ時間があったので、天気が安定してきた事もあり、もう一度ラグーンの方に出かけた。周りは昨日と違って、日焼けに励むビキニ姿のレディーでいっぱいだ。海は潮が引いており、だいぶ水が少なかった。気が付いたのだが、ケアンズ市内は鳥が多い。名前は詳しくは分からないが、市内でバードウォッチングしている人も何人かいた。
 時計を見ると、出発時間が迫っていたので荷造りを開始した。といっても、要らないものを選別し廃棄する作業である。ケアンズのごみ事情はよく分からないが、一応分別しやすいようにと袋に小分けした。乾電池、ペットボトル、その他燃えるゴミである。乾電池はほとんどまだ使えるのだが、単1形8本もあるとこれだけで1kgの重さがあり、預け荷物にかなり響く。他、スーツケースのスペース確保のため、レジャーシートや使わない雨で濡れたファイル等も処分した。これで多少お土産が入っても重量オーバーはしないだろう。次にスーツケースの泥落としである。アマルーは雨でぬかるんでおり、スーツケースのタイヤ部には泥が付いていた。乾いた泥はベランダで落とし、スーツケースはウェットタオルで拭いた。これで出発準備は完了だ。

 予定時間通り、ホテルを出発する。7日間コースのツアーの方はまだホテルに滞在するようで、ホテルのロビーでお別れ。4日間コースの我々はホテルを後にした。ケアンズ滞在時間はわずか30時間ちょっとだが、とても充実した気持ちであった。やはり皆既日食が観られたからであろう。もし観られなかったらケアンズまで何をしにいったのかさっぱり分からなかったと思う。現地ガイドとは空港で別れ、皆飛行機に乗り込んだ。



ケアンズ国際空港の出発ロビー。田舎の空港といった感じだ。


 香港までの飛行時間は行きとほぼ同じ、7時間少々かかる。今回ラクなのは機内泊では無い事だ。夕食は機内食。飛行機内も寒くは無かった。21時前に香港国際空港に到着し、隣接するホテルに泊まる。「リーガルエアポートホテル」であるが、かなりリッチな感じがするのだが、1泊幾らなんだろう?香港では私は一人部屋にした。相部屋でもよかったのだが、旅の最後は疲れも溜まっているだろうということで一人部屋にした。部屋に到着後そのまま就寝といった流れであるが、私は少し小腹が空いたのと、お茶を飲みたかったのでコンビニに出かけた。空港内にセブンイレブンがある。その前にツアー客と近くで逢ったのでご一緒させていただいた。なぜか皆既日食観測成功打ち上げの話となり、少しだけ寝る時間が遅くなってしまった。



宿泊していた「リーガルエアポートホテル」

 香港出発(11/15)
 モーニングコールは6時だった。6時間ほどの睡眠であったが、よく寝た気がする。前の2晩があまり寝ていなかったからだろう。朝食はバイキングだ。既にツアー客の方も居られ、となりの席に座らせてもらった。朝食後も日食の話やカメラの話で盛り上がり、あっと言う間の香港滞在だった。ホテル出発が8時過ぎ。飛行機が10時30分発だったので、早めに空港のロビーに向かった。香港国際空港は広く、私は一人では迷子にならないか心配だ。搭乗ゲートまでツアー客とご一緒させていただいた。搭乗時間までまだ時間があったので、自分が撮影した動画や画像を見ていた。今日は保安検査はあまり厳しく感じなかった。係員によるのかも知れない。
 搭乗ゲートが開いて、飛行機に乗り込むとき、どこの新聞だったか忘れたが英字新聞で皆既日食に関する記事が書いたものが置いてあった。私がそれを手にしようとしたら、ほんの少しのタイミングで前にいたツアー客に先を越されてしまった。しかも残り一部だったようで私は新聞を手にする事ができなかった。ケアンズ滞在も日食当日に出国するため新聞が入手できなかったので誠に残念である。
 香港国際空港からセントレアまで3時間半かかった。行きより1時間ほど早い。偏西風のせいか。

 中部国際空港では手荷物を取り入国審査を済ませ、ツアーは各自ゲートを出た者から解散となった。時刻は14時半過ぎだった。空港を出て外気に触れるとやはり冷たい。ケアンズ、香港と暖かい場所だったから体調に気をつけないといけない。

 今回、私は初めて皆既日食を観るために海外遠征した。そしてツアーというものにも初めて参加した。最初はツアー客と仲良くできるか心配していたが、無用であった。そして私はすでに日食病にも罹っているようだ。次回の皆既日食は2013年11月にアフリカ大陸を横断するエリアで観られるが、私はまだそこまで行くほどの日食病の重症患者ではない。軽症の日食病患者としてアクセスしやすい2017年の北アメリカ皆既日食を狙いたいと思う。

 最後にツアーを企画した日通旅行、添乗員の方々、そしてツアー参加者皆さんにこの場を借りてお礼を言いたいと思う。

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