我が家のDroseraの栽培方法(ピグミー・ドロセラ編)
ピグミードロセラはオーストラリア西部に分布するごく小型のドロセラです。植物体の大きさは直径約1〜2cmのものが多いが、スコピオイデスのように立ち上がる種類はピグミードロセラを疑うぐらいに大きくなります(兵庫県フラワーセンターの夏に展示されるスコピオイデスは大きいというかデカイです)。さて、現地の自生地を考えてみると乾季と雨季があり、乾季にはムカゴを作って乾燥に耐え、雨季に生育をするというサイクルをとってます。日本では春〜秋に生育して冬にムカゴを作るというのが一般的な生育サイクルです。我が家のピグミー・ドロセラもそのような生育サイクルをとっていますが、少し詳しく見ていくことにします。
〜春〜
生育を開始します。ムカゴは発芽して新葉を繰り出します。晩春から初夏にかけて花をつける種類が多くなります。
〜夏〜
花をつけた株は種子を実らせます。強健な株は旺盛な生育をしますが、D.
scorpioides や D. roseanaは我が家では生育が悪くなり最悪枯死します。水ゴケ植えが原因?
〜秋〜
気温が下がるにつれて生育が緩慢になります。晩秋にはムカゴを作り始めます。増殖のチャンスです。
〜冬〜
親株は生育を停止します。この頃充実したムカゴを採取し、別の用土に植えつけます。ムカゴを採種した株もしばらくすると再びムカゴをつけます。
Drosera. pulchella 'Orange Flower'
我が家では1年を通して上記のような生育サイクルをとります。次に我が家の栽培方法をみていきますと、
置き場所
基本的にピグミー・ドロセラは日照大好きなので終日、日が当たる場所に置いてます。それでも梅雨明け後は日射と暑さが強烈なので50%遮光した棚に置いてます。9月のお彼岸からはまた日照十分のところに戻します。
水やり
私は浅く腰水しています。夏になると1日で干上がりますので水切れに注意します。
用土
他の皆さんは砂系の用土が多いみたいですが私は水ゴケを愛用しております。ですが、夏の根腐れによわいD.
scorpioidesは砂系の用土にしたほうがいいと思います。私も今度試してみようと思ってます。
冬越し
現地は軽く霜が降りる程度です。日本では雪が降ったり氷が張る地域が多いと思いますので用土が凍らないように保護してやる必要があります。しかし高温で冬越しさせるのも無意味だと思いますので最低3〜7℃程度が無難と思います。私も最低5℃程度で冬越しさせます。
植え替え
私は基本的に植え替えは行っておりません。ムカゴで増殖させて株を1〜2年ごとに更新しています。そのほうが株の老化を防げます。
増殖
私はもっぱらムカゴで増殖しています。大量に苗も得られますからねぇ。方法は晩秋から冬に掛けて親株の中心にムカゴをつけますが、それを爪楊枝で傷めない様に丁寧に株から外します。このとき爪楊枝は軽く濡らしておくか、モウセンゴケ類の粘液をつけておけばムカゴは爪楊枝から落ちないですみます。また、種子でも増殖可能です。私のところでも種子をつけますが、めんどくさい(怠慢!)ので種子増殖は行っておりません。。
私が育てているのは簡単な入門種ばかりです。なので難物のピグミー・ドロセラを育てたい方には余り役に立たない内容かもしれませんが、これからピグミー・ドロセラを育ててみたいと思う人に少しでもお役に立てればと思います。ピグミー・ドロセラは株が小さいので狭い場所でも多品種をコレクションできるので私も今年は新たに数種類導入したいと思います(^^)。