おまけ

 

 

04.12.2 けん引自動車第一種免許取得体験記

 

大型自動車を取ったからにはけん引も・・・と言う気持ちで取りました。。

けん引車ってどんな車?
けん引車と聞いて皆さんが思い浮かぶのは貨物トレーラーじゃないでしょうか?その他に有名なのはタンクローリー車があり、けん引車の分類になります。法律的にけん引免許は、

けん引装置を有する大型自動車、普通自動車、大型特殊自動車でけん引されるための装置を有するほかの車をけん引するときはけん引自動車に関わる免許の他にけん引免許が必要である。
ただし、車の総重量が750kg以下の車をけん引する時、故障車を、ロープ・クレーンなどでけん引するときはけん引免許は必要でない。

となっております。簡単に言えば大きな車体をけん引する際には必要となってくるというわけです。

教習時間は、
技能:12時間(第一段階5時間、第2段階7時間、走行はすべて教習所内)
学科:0時間
です。

〜体験記〜

入所が11月3日でした。T教習所に入所で春の大特以来です。まず、入所の手続きとしていつもどおり、教習の流れを教えていただき、写真撮影、視力検査をして終了です。ただこのときびっくりしたのが、深視力が全くだめだったと言う事。。なんか一番奥に真ん中の棒があったときにボタンを押してしまっていた事もありズタズタでした。おかしいですね、2ヶ月前に大型免許を交付してもらってるのに・・・何とか合格もらって後日適性検査を受けて、教習の予約をしました。1日2時間ずつ乗る予約にしました。

第一段階
けん引の第一段階は5時間です。最初の2時間はほとんど前進走行だけでした。教習所の外周を走ったり、S字、課題にはないクランク走行、交差点での左折などをしました。この時難しいと思った事は特にありませんでした。まあ大型で車体感覚は少しは養われていたからかな?後半少し直進バックの練習をしました。
 次の3時間目から直進バックの練習に加え、いよいよけん引免許最難関の方向転換の練習をしました。まず、直進バックなんか練習する必要あるんか?と思われる方がいるかもしれないので記述させていただきますが、まず、、何と言っても車体が真っ直ぐ下がってくれないのです。どういうことかといえば、けん引車両はヘッド部のトラクタと荷台部のトレーラーを接続している箇所にどうやら『遊び』があってこれがトレーラーの位置をぶれさせているようです。なので真っ直ぐ下がっていても次第にトレーラーが言うことを聞かなくなって車体が折れてくるのです。なのでハンドルで修正してやらなければなりません。ここで、修正の難しさが出てきます。普通車、大型車は曲がりたい方向にハンドルを切ればよいのですが、けん引車両はその逆・・・逆にハンドルを廻して曲がりたい方向にトレーラーを指示してやらなければなりません。なのでここでまず頭の中がこんがらがって直進バックも最初ままなりませんでした。トラクタ部とトレーラーが折れすぎると『ジャックナイフ現象』が起き、車体が壊れてしまいます。おおよそトレーラーとトラクタが90度に曲がった時をこう呼ぶそうです。
 直進バックがすんなり出来るようになると、前述の通り方向転換の練習となります。ここでも、普通車、大型車の方向転換は何ら難しいということは無かったのですが、けん引の方向転換だけは本当に難しい!他のけん引免許取得ホームページでも紹介されていた通り、最初の車体の位置の持って行き方、車庫部に入れる際の微妙な角度作りが最終的に大きく響くのです。真っ直ぐ後退するのも難しいのに、まず後輪を縁石付近に持っていくのも難しかったです。ただ縁石に近づければいいだけではなく車庫部に入る時に進入角度も作らなければならず、微妙なハンドル操作が求められました。
 手順としては、
 1.方向転換の車庫部の縁石から15メートル先ぐらいまで車両を前に出す。
 2.ハンドルを右バックなら左に約90度廻す(左バックならその逆)。
 3.後輪を縁石に出来るだけ近づける。ただし接輪しては駄目。縁石付近を通過する際、すでに車体が約60度折れていないと車庫に進入しても車体が『流れて』しまい車庫部に入らなくなる。
 4.3の上体に持っていければハンドルを右バックなら2の状態から右に2周廻す。そしてそのままトレーラーの最後尾が左のポールの端部と一直線になった時ハンドルを命一杯右に廻す。
 5.そのまま車体が一直線になるまで後退し、一直線になればハンドルを元に戻し微妙に修正しながら後退していく。

ここでけん引の方向転換の注意として、車体が最終的に一直線になっていなければ駄目だと言う事です。車庫部になんとか収まっても車体が折れたまま収まったのでは不合格です。なので車体が一直線になっていれば車庫部に対して斜めに入っていてもOKです(二種はそうではないみたいですが)。切返しは1回はOKです。

4,5時間目も方向転換の練習を中心にしていきました。右バックの次は左バックと言う流れで教習は一段階を修了しました。

第2段階
あんまり第一段階と変わりません。(^^ll。練習内容は方向転換の練習のみといっていいほど後退練習ばかりしていました。まあその間私は左折にやや大回りの傾向がありその練習もしていました。どうやら脱輪を恐れて左折の際、無意識にハンドルを右に振っているようです。自分では全然気がつきませんでした・・・
 教習も9時間〜10時間目になると応用編として、課題にはないですが、駐車の練習もしました。方向転換とはちがい、実際に駐車場に連れられて目標の駐車枠に収める練習をしました。はっきりいって激ムズです。周りに他の車両があるので余計怖いのです。まあ最終的に3回ほど切返して入りました。
 教習最終日は卒業検定を意識した練習となります。まずコース走行が中心の練習となります。やっぱり前進走行はいいですね、後退練習ばかりしていてすこしストレス溜まりそうでしたから。。ここでもアドバイスがちらほらと。。方向転換は問題無し、あとは左折をもう少し縁石に寄るということ、後気がつかなかったのですが、横断歩道の上で停止しない事を注意されました。別に私が横断歩道で停止したかったわけではなかったのですが、前の普通車の教習車が発進の際エンストしてしまい、それに合わせて私が停車したらトレーラー部が横断歩道にかかってしまったというわけです。教官曰く、『これが試験中なら20点減点だな、普通車はまだ免許持ってるものが運転しているわけではないので信用するな!』と言う事です。まあ確かに不測の事態が起こらないとも限らないのですね。こんな感じで試験のときは最高の走りで合格して下さいと檄を飛ばされました。

卒業検定
11月27日朝10時過ぎから検定説明が始まりました。この日普通車を除く受検者は大型・大特1名、けん引2名(私含む)でした。普通車は20人ぐらいいました。なのでマイノリティの私たちは先にコース、乗車順位のくじ引きをして11時15分の試験開始までお開きになりました。この日は曇り空の寒い風が吹く日でしたが、若干緊張していたせいか手先がかじかんでいました。ちなみに1コース(右バック)、乗車順位は1番でした。
 いよいよ11時15分をまわり、私からの乗車となります。普通車と違い受検者と検定員が一人ずつ乗り込みます。まずは乗車前に車体周りを一周して下に子供がいないかチェックです(いるわけないと分かってますが)。そして後方を確認してから乗車です。

教官『準備よければ出発してください。』
 私『ハイ。』

と、ルームミラーをいじっているフリ(ミラーが合っていても触るフリをしないと確認不十分で減点されるそうです)、座席を合わして、シートベルトを合わせて、ギアをNに戻し、イグニッションキーを廻します。ガウゥン、とエンジンがかかりサイドブレーキ(エアブレーキですよ)を下げ、右後方確認して方向指示器を出しました。

 私『発進します』と告げ、2速にギアをチェンジ、
教官『はい、どうぞー』

ちなみにこの教官は年齢50歳ぐらいのオジサンで教習は受けた事が無かったのです。なのでどんな人か最初分からなかったのですが、最初の一分ぐらい一緒にいるとあんまりキビしそうな人ではなさそうです・・・
 まず外周に出て長い直線がありここは指示速度40km/hです。ギアを4速にし、早めに40km/hを出してからカーブの前でしっかり減速です。それからS字に右側から進入です。まあ右側からなのでラクに進入できます。S字は命一杯トラクタ部を振らないと後輪がすぐに接輪してしまいます。ここは2速で走行が無難です。
 S字を出てから左折です。ここで左後輪が縁石から離れないのと対向車が来ていないのを気をつけなければなりません。けん引車は内輪差がとても大きくセンターラインをまたがないと左折できないからです。そして両方気をつけながら見通しの悪い交差点に進入です。ここではスルスルとほとんど止まるか止まらないかのスピードで進入し両サイドから車両が来ていないのを確認して右折です。
 次に進路変更をして大型方向転換のコーナーへ入ります。ま、練習の際方向転換はもう自分でも完璧と苦手意識が無かったので特に恐れてはいなかったですけどね。。右バックですので車体を右の縁石から1mほど離してから停車です。ここで思ったのですが、少し右により過ぎたかな〜?と・・・
 そして普段どおり右バックでスルスル後退していき車体を真っ直ぐにして、

 私『入りました。』
教官『はい、OKです。では左に出てください』
 私『ん?左少し厳しいーなあ、ちょっと切返ししないと厳しいなあ・・・』

そうなんです、前述で最初の停車位置で少し縁石側に寄り過ぎていたので車体が流れてしまっていたのです。まあ、切返しをすればどうって事はないのです。。まず、けん引の切返しは左に出たい時であれば、

・右にハンドルを命一杯に廻し車体を右に振る、そのまま少し前進。
・次に左に命一杯ハンドルを廻し車体を左に振り車体を少し折る。そのまま少しまた前進。このとき落輪しないように気をつける。
・最後に右に再びハンドルを命一杯廻しながらバックする。これで車体は左側に折れてくれ、左折しやすくなる。

こうして切返しをしてあとは、交差点に出て右折です。この時右折で気を付けなければならないのは右後輪がセンターラインを踏まない事です。本当にけん引車両は車体が長いので後輪に気をつけなければならないのです。なので交差点の中心付近を回り、そのまま大回り気味に右折です。
 最後に踏み切り、坂道通過して発着点へ戻りました。

最後のワンポイントアドバイス。(2ポイントになりましたが・・・)
・方向転換の際はもっと周囲を気にするように
・ブレーキが少々きついところがあったので気をつけるように

教官は『まあ全体的に丁寧に走れていたからねー』といってました。これ聞いたのでまあ落ちる事はないかな〜と思いました。んで、もう一人のけん引の方の試験の様子を建物内から見ていました。合格発表は13時ごろあり大型・大特の人とけん引の私たち2人は合格でした。

免許交付
土曜に卒業検定だったので運転免許センターには行けず、次の週の月曜の朝一番に交付してもらいました。それが下図です・・・恐怖の深視力もなぜか(?)一発で通過。。。

 


↑けん引免許が追加!

 

学校の友達から『おまえ、もう免許マニアだな』というお言葉をかけられてしまいました・・・まあ確かに大学院生でこんな免許の状態の人はごく少数だと思います。とりあえず四輪の一種はすべて取得しました(二輪は一種の一部なのか?)。

 次に目指すのは大型特殊二種を目指そうかと。。大特二種は世の中で数台しか存在しないキャタピラーバスですが(例えばスキー場の雪上車、北海道にあるらしい?)これを運転する事ができます・・・インターネットで調べてみて旅客雪上車の写真を見てみると本当に大特に客席をつけた感じになってます。
(^^;。

今後就職活動等が控えており、今しばらく免許取得は停止する予定です・・・

 

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