Ibicella luteaの観察日記
2006年10月23日更新
イビセラはブラジル原産で、1875年にW.J.ビールによって食虫植物ではないかと指摘され、1916年イタリアの植物学者E.マメリによって卵の白身や昆虫を分解している事が証明されたが、どのようにして消化・吸収するかは当時分かりませんでした。その後ロイドの論文の見落とし等もあって、長い間イビセラは食虫植物から除外されていました。1993年にマメリの論文が再発見され消化酵素の分泌されないが、ムシトリスミレ類のような捕虫をする事が認められました。バクテリアによって獲物が分解されそれをイビセラが吸収していると推測されています。
さて、そんなイビセラを2006年栽培してみますので、その状況経過を時々ご報告してみようと思います。思うんですが、1年草のほうが報告しやすいですね・・・
種子はJCPSから40粒仕入れました。種子の発芽には傷を付けた方が良い、堅い皮を剥いた方が良い、いやそのままで大丈夫、という栽培記事を見かけますが、私は皮を向く方法で播種しました。一晩水に漬けて沈んだ種子を選別して用土(赤玉土+黒土)に播きました。播種したのは4月29日でした。
播種してから約3週間全く発芽しませんでした。1つだけ発芽しているのを5月中旬に見つけました。写真は10号程度のガーデニングコンテナに直播きしたものです(その後6月中旬になって2芽続けて発芽しました)。
それでは観察日記の始まりで〜す。2週間に1度程度のペースで紹介すると思います。
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(クリックすると開花写真が出ます) |
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--総括--
鉢植え栽培で種子房が4つ採集できたのは私のにらんでいた数でしたので、鉢植え栽培でもイビセラ.ルテアを十分栽培出来ると思いました。ただ、一つ目の花茎の開花後、腋芽の生育がやや弱くなり、最終的には分岐するほど枝の勢いが弱くなっていったのは、やはり鉢内という限られたスペースで栽培したからかもしれません。株を抜いた写真を見ても、根が思ったほど張っていなかったので、根が育たなかったのも生育ペースが落ちた原因となるでしょう。水をやりすぎて根が水を求めて伸びなかったのかもしれません。来年はややメリハリをつけた潅水をして、根を生育させる栽培をしてみたいと思います。ただイビセラは水切れに弱いと聞くので、この辺が難しい所です。